こんにちは。
かなりお久しぶりの投稿ですね。
今日は2024年最初の展示会のご案内です。
2024年2月10日(土)〜 17日(土)の1週間、岡村 朝子さん、ははみや さん、松岡賢司さんのお三方にご参加頂き、器の装飾技法に着目した展示会を開催致します。
普段店内には様々な作り手の器が並び、お料理好きな方や器好きな方がたくさんお越し下さいます。
せっかくなので器の作り方や陶芸技法についてもう少し深く知って頂き、より器の魅力を感じて頂けたら良いなと思い企画致しました。
産地や作り手によって様々な表情を見せるやきもの。
器をより良く見せるために様々な技法が用いられます。
まずは、神奈川県平塚市で作陶されている岡村朝子さんの作品のご紹介です。
なんと!ご両親、弟さんも陶芸家という陶芸一家!
岡村さんは、「掻き落とし」を取り入れた独自の技法で絵を描かれます。
「掻き落とし」とは、陶器の表面を削り模様を出す技法の事を言います。
掻き落としにも色々な方法があるようですが、岡村さんは白化粧を塗った後に、表面を尖った工具で削ったり引っ掻いたりして絵を描かれます。
掻き落とした部分の色(素地の色)と化粧土の色の対比で模様が際立ちます。
マグカップのお花模様が分かりやすいですね。
お花のベージュ色は土の色という事です。
使っていて、穏やかで、暖かい気持ちになるような器を…そんな想いで作陶されていらっしゃる岡村さんです。
ちょっぴり個性的な絵柄と、掻き落としの独特な表情が素敵な作品です。
ぜひお手に取ってご覧下さい。
次に、京都で作陶されているははみやさんの作品のご紹介です。
ははみや さんの作品は、器に筆を使って絵や模様を描く「絵付け」という技法が用いられています。
絵付けには「下絵付」と「上絵付」とがあり、素焼き後釉薬を掛ける前に絵を施すことを「下絵付」、釉薬を掛けて本焼きをした後に絵を描き、再度焼成することを「上絵付」と言います。
下絵付は、高温の本焼きに耐えられる絵の具しか使えないため、使える色が限られていて、色鮮やかな絵を描くことができません。
なので、呉須と呼ばれる藍色の絵の具一色で描かれるのが一般的です。
対して上絵付は、絵を施した後再度焼成する温度が低いので、温度に耐えられる絵の具の種類が多く、色鮮やかな絵を描く事が出来ます。
色彩豊かな華やかさが魅力です。
ペールトーンの優しい色使いと、可愛い絵柄が魅力的なははみや さんの作品達⭐︎
フリーハンドでサラサラサラ〜っと描かれますので、どれも1点ものです。
ぜひお気に入りを見つけてみて下さいね。
初日はははみや さんも在店して下さいますのでぜひお話もしてみて下さいね。
めちゃくちゃ楽しい方ですので www
次に、ははみや さんと同じく京都で作陶されている平安楽堂 松岡賢司さんの作品のご紹介です。
実は、松岡さんとははみや さんは訓練校時代の同級生なんです。
ははみや さんにお会いするといつも「松岡くんは本当にすごいんだから!成形は特に尊敬するわ〜」とおしゃっいます。
実際に手に取って頂くとよく分かりますよ。
とにかく軽い!!
使用する土の量が少ないから軽く仕上がるのですが、やはり薄く軽く作るのはかなりの技術が要るそうです。
ぜひそんな部分もご覧頂きたいと思います。
今回は「いっちん描き 」という技法をご紹介したいと思います。
「いっちん 描き」とは、いっちんと呼ばれる道具に泥漿(粘土を水で溶いたもの)を入れ
絞り出しながら模様を描く技法を言います。
ケーキに生クリームを絞り出しデコレーションするような…そんなイメージですね。
模様に立体感があり、独特の手触りが生まれます。
また凹凸部分には釉薬の濃淡ができるため、奥行きのある表情に仕上がります。
松岡さんの描く模様は、繊細で流れるようなラインが美しく、盛り付けたお料理も華やかに引き立ててくれます。
実際にご近所のcafe mayさんでも使って下さっているんですよ。
よろしければお帰りの際にでも立ち寄ってみて下さい。
実際にお料理を盛り付けた様子や使い心地などもお試し頂けると思います。
【cafe may】
吹田市長野東14-7
open:11:00〜17:00
tel:06-6170-7679
定休日:日、祝、第2.4.5土曜
陶芸技法を知る事でより器の魅力を感じて頂けたら嬉しく思います。
皆様のご来店お待ちしております。
【岡村朝子|ははみや |松岡賢司 三人展】
日程:2月10日(土)〜2月17日(土)
時間:11:00〜18:00
定休日:2月14日(水)
作家在店日:初日2月10日(土) ははみや さん
※事前予約制ではございませんので、どなたもご自由にご入店頂けます。
混み合う場合は、少しお待ち頂く可能性がございます。
予めご了承頂きますようよろしくお願い致します。